注目情報

  1. ホーム
  2. 注目情報

ドイツIQWiGがインスリン製剤トレシーバをエビデンス提出不備で拒否

2014-12-11

(キーワード: 医療技術評価、ドイツIQWiG、トレシーバ、企業秘密、エビデンス不備)

EUでは医薬品の販売承認が中央化されたが、各国は承認された医薬品についてどのように薬価収載するか再度手間をかけて審議している。
新薬の評価を行う各国の公的な医療技術評価機関のなかでも、ドイツのIQWiG (医療の質・効率研究所)は、既存薬に対する付加価値を新薬に求めるなど厳しい審査を行っていることで知られている。これまでIQWiGの評価結果が明らかとなった116品目のうち、既存製品と比較してポジティブな付加価値があるとの判定を受けたものは29%に過ぎず、評価が低く上市をあきらめた製品も続出している(※1)。

スクリップonline 2014年8月4日号が、ドイツIQWiGの厳しい審査を伺わせる記事「ドイツIQWiGがトレシーバ拒否でノボノルディスクを怒らせている」を掲載しているので要旨を紹介する。
なお、ノボ・ノルディスク社のトレシーバ(一般名:インスリンデグルデク)は、持効型のインスリン注射剤で、日本ではすでに薬価基準に収載されている。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------

保険償還に適切な医薬品かを評価するドイツの医療技術評価機関IQWiGは、ノボノルディスク社の儀薪尿病治療剤「トレシーバ」を、医薬品の付加価値を評価できないという「型にはまった理由」で拒否した。
IQWiGはトレシーバの評価に不可欠な3つの研究の1つであるNN1250-3585がノボノルディスクの申請資料に含まれていないと述べている。さらに、IQWiG申請は5つの構成単位(modules)から成るが、トレシーバではそのうち4つ(module1-4)からの情報しか解析用に含まれていない。IQWiGの透明化ルールによれば後のひとつ(module5)の情報の公表が必要だが、ノボノルディスクは企業秘密データが含まれていると公表に合意していない。
ノボノルディスクはスクリップ誌に、IQWiGが求める未処理のデータの公表は通常の慣習ではないと述べた。
なお、トレシーバ以外の革新的な糖尿病治療剤もIQWiGから同様な扱いを受けている。

-------------------------------------------------------------------------------------------------------
日本では、医療費の窮迫にもかかわらず、販売承認された医薬品が基本的に薬価収載される制度が維持されており、薬価決定への費用対効果の導入の話もなかなか進まない。
そうした中でドイツの動きは将来の方向を先取りした動きであり注目される。 (T)

関連資料・リンク等