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安全性をめぐる最終的な意思決定の際に非臨床データはほとんど考慮されず

2008-09-19

(キーワード:安全性情報の意思決定、非臨床データ、日本製薬医学医師連合会JAPhMed)

 「薬事日報」(2008年7月2日付)は、6月27日に開催された日本トキシコロジー学会において発表された日本製薬医学医師連合会(JAPhMed)のアンケート調査の内容をまとめている。記事によると、この調査は製薬企業で臨床開発や安全対策を担当しているJAPhMed所属の医師207人を対象に行われた。回答者の68%が国内外で安全管理に携わっていたという。以下、記事の要点を紹介する。
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 ヽ発品で経験した安全性上の問題で最も多かったのは「肝毒性」、次いで「心毒性」、「呼吸器毒性」であった。市販後も同じ結果であった。開発段階での臨床試験で明らかになった安全性上の問題について、非臨床試験担当者に伝えフィードバックしたのは33%、その問題についての最終的な意思決定に非臨床試験成績が影響したという回答は27%にとどまった。市販後に明らかになった安全性上の問題について、非臨床試験担当者に伝えフィードバックしたのはわずか8%、その問題についての最終的な意思決定に非臨床試験成績が影響したという回答も8%に過ぎず、開発段階・市販後ともに、非臨床データがほとんど役立っていない実態が明らかになった。と麥彎音邯海任瞭農所見が臨床試験の関係者に十分理解されていないという回答も57%であった。
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 動物実験のデータは、ヒトでの副作用(害反応)の推測に役立つとともに臨床で遭遇した安全性の問題、とりわけ観察された有害事象と投与された医薬品との因果関係の解明に重要な情報を与える。しかし、イレッサやタミフルでみられるように、動物実験から得られた貴重な情報が生かされていない現実がある。
 製薬企業内での実情を伝えるこの記事は、企業内のトキシコロジスト(毒性研究者)がもっと重視される企業文化の確立が重要なことを示している。(O)

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