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CONSORTグループが、ランダム化比較臨床試験の「論文抄録」や「学会抄録」に記載すべき要件を示す

2008-03-31

( キーワード: ランダム化比較臨床試験RCT、論文抄録、学会抄録、最低記載必要項目)

 ランダム化比較臨床試験(RCT)論文の備えるべき要件について提言しているCONSORTグループ(註1、※1)が、「論文抄録や学会抄録に記載すべき最低要件」について、ランセット誌2008年2008年1月26日号(※2)、プロス・メディスン誌2008年1月号(※3)に発表した。
 今回「抄録」について記載すべき要件を定めたことについて著者たちは、(1) 抄録は原論文と比較して非常に多くの人の目に触れること、(2) 多くの人が抄録によってそのRCTの評価をしていること、(3) 発展途上国では経済的理由から原論文へのアクセスが制限され、しばしば抄録が唯一の情報源であること、などから抄録内容は非常に重要としている。
 記載すべき事項については、試験目的、試験デザイン(割付方法、遮蔽方法など)、試験参加者についての記述、割付患者数、解析患者数など、各群への介入と主要な効果・有害指標に与えたそれらのインパクト(プライマリーエンドポイントを明記)、結論などのほか、誰の資金で行われた試験かの記載、臨床試験公的登録先と登録番号などがあげられている。

註1  CONSORTグループ
CONSORTは、Consolidated Standards of Reporting Trials の頭文字を組み合わせており、ランダム化比較臨床試験論文の質的向上のために活動している、医学雑誌編集者、被験者、薬剤疫学者など多彩なメンバーからなる国際的なグループ。著名な医学雑誌や団体がCONSORTグループによる提言を採用していることで権威がある。  (T)