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電子化された医療情報データベースの活用による医薬品等の安全・安心に関する提言(案)(日本のセンチネル・プロジェクト)に関する意見書提出

2010-07-20

 2010年7月19日、当会議は、「電子化された医療情報データベースの活用による医薬品等の安全・安心に関する提言(案)(日本のセンチネル・プロジェクト)」に関するパブリックコメント募集に対し、意見書を提出しました。

 意見の概要は、「2011(平成23)年度までに構築される予定のナショナルレセプトデータベースを、センチネル・プロジェクトの「目標」と位置づけ、個人情報保護との調和を図りつつ、医薬品等の安全対策に向けた積極的活用のための課題の整理と具体的な制度設計の提示を行うべき」とするものです。

 パブリックコメント募集の対象となった提言案をまとめた「医薬品の安全対策等における医療関係データベースの活用方策に関する懇談会」(「懇談会」)は「薬害肝炎検証再発防止委員会」が、医薬品の安全対策強化の観点から診療記録やレセプト情報などの各種データベースの活用基盤の整備を求める内容の提言を出したことを受けて、そのあり方等を研究・検討するために設置された有識者会議です。
 

 懇談会では、診療記録やレセプト情報を医薬品等の安全対策に向けて用いる場合の方法や問題点、制度設計等について議論が重ねられた結果、第6回懇談会に提出された提言案では、レセプトデータベースの医療安全対策への使用が「目標」と位置づけられ、その具体的な活用方法まで示されていました。
 ところが、第7回委員会に事務局から提出された提言案では内容が大幅に削除され、結局、パブリックコメントの対象とされた提言案では、ナショナルレセプトデータベースが「課題」の一つに格下げされ、「可能性がある」、「活用できるかどうか検討されることを期待している」等と大幅に後退した内容となってしまいました。

 これでは、薬害肝炎検証再発防止委員会の提言に反することになります。また、それまでに作成された提言内容が公開の場での十分な議論も経ないまま大幅に変更されたという点で手続的にも問題があると思われます。そこで、当会議は、上記意見をパブリックコメントとして提出しました。

 2010(平成22)年7月22日に最後の懇談会が開催され、最終的な提言がまとめられる予定です。当会議の意見も踏まえて、ナショナルレセプトデータベースに関しては是非前向きで建設的な提言が示されるよう期待しています。