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大阪大学の研究に関する報道についての検証を求める書面を報道機関に送付

2020-12-22

 薬害オンブズパースン会議は、2020年12月7日、ブログに「HPVワクチン『勧奨中止で死亡4000人増』のからくり−非現実的な仮定による水増し推計」というタイトルの記事を掲載しました。

 この記事は、11月に大阪大学の広報サイトに記載されたHPVワクチンに関する論文及びその広報の内容を批判したものです。この論文は、実証的な新しいデータに基づくものではなく、HPVワクチンが16型と18型を完全に予防し、その予防効果が生涯続くなど、効果を非常に大きく見積もった、非現実的ともいえる仮定に基づいて推計計算をし、「推計によれば子宮頸がんを予防出来たはずが、ワクチン接種が行われていないために増加した」とする結論を導いたものです。また、論文の筆者には利益相反関係が認められます。

 ところが、報道各社はこの論文をもとに、「積極推奨中止で死亡者4000人増」等とする見出しで報道をしました。論文について批判的な吟味を加えることをせずに、大阪大学の広報をなぞるような記事を掲載した報道のあり方にも問題があります。

 そこで、2020年12月22日、報道した各社に対し、ブログ記事を添えて、自社の報道姿勢を検討しその結果を回答するよう求める書面を送りました。