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アストラゼネカ社が米国でイレッサの承認申請を取下げ、市場から完全撤退

2011-03-30

(キーワード:イレッサ 米国 承認断念 市場撤退 アストラゼネカ社)

 イレッサは、2002年7月に日本が世界で最初に承認した抗がん剤であるが、米国では、2003年5月に「迅速承認制度」(Accelerated Approval Process)の下で承認された。米国の「迅速承認制度」は、重篤で命を脅かす疾患について、市販後に真のエンドポイントでの臨床試験で臨床利益を証明することを条件として、代替エンドポイントの成績で販売を承認する制度である。FDAは、この制度の下、市販後の第形衄羈嗄彎音邯海捻簗晋果を証明することを条件として、第響蟷邯海亮鞜臀名効果(反応率)に基づいてイレッサに承認を与えたのである。
 しかし、アストラゼネカ社は、市販後第形衫彎音邯海妊ぅ譽奪気留簗晋果を示すことができなかったため、FDAは、2005年6月、既にイレッサを使用し医師が治療上の利益ありと認めた患者への例外的な使用を除き、新規患者への投与を禁止し、イレッサの使用は著しく制限されていた。
 そして、2011年2月1日のプレスリリースで、アストラゼネカ社は、イレッサの承認申請それ自体を取下げる予定であることを発表した。これによってイレッサは米国市場から完全に撤退することとなった。
 以下、プレスリリース(※1)の要旨を紹介する。
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 アストラゼネカ社は、2011年2月1日、イレッサを服用している患者とそれを処方している医師に対して、今後、イレッサ治療により利益を得ている患者は、臨床試験を通じて治療を継続することになると伝えたことを公表した。この公表は、アストラゼネカ社がFDAに対して、2011年9月30日をもってイレッサの新薬承認申請を取り下げることを通知した後で行われた。アストラゼネカ社が今後米国においてイレッサの販売承認を求める計画はない。
 臨床試験プログラムについて疑問のある米国の患者および医師は、アストラゼネカ社の情報センターへ問い合わせが可能である。
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 アストラゼネカ英国本社は、最初株主・投資家を対象とした業績レポートでこのことを記載、ついでニュースリリースで公表したが、世界や日本のマスメディアはこのことを報道していない。
 日本には、米国と同様の「迅速承認制度」はないが、イレッサは、当時のガイドラインに基づき、市販後第形衫彎音邯海砲いて延命効果を証明することを条件に第響蟷邯海侶覯未砲茲蠑鞠Г気譴討い襦F本においても承認条件とされた第形蟷邯海砲いて延命効果が証明できなかったが、承認内容が見直されることはなく、現在再審査を迎えている。  (N.M)