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患者ケアの改善のため避けるべき医薬品リスト2018年版(プレスクリール誌)

2018-07-02

(キーワード: プレスクリール誌、独立医薬品情報、便益リスク・バランス、避けるべき医薬品)

 1981年に創刊されたフランスの独立医薬品情報誌レビュー・プレスクリールは、多くのスタッフを擁し、独自に医薬品の評価を精力的に行っている。製薬企業など他の組織から資金援助を受けず、費用は購読者に依存しており、その医薬品評価には定評がある。

 同誌は、英語版のウェブサイトに、「患者ケアの改善のため避けるべき医薬品リスト」を毎年更新しており、本会議の注目情報でも紹介してきた(※1)。

 プレスクリール誌は、2018年4月1日にその2018年版を発表し(※2)、その中でリスクの方が便益を上回ると判定された90の「避けるべき医薬品」をリストアップした。そのうち日本でも販売されている医薬品に限っていくつか紹介する。
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1. 予防目的で処方される避けるべき医薬品
.ルメサルタン(オルメテック)
適応:高血圧
 避けるべき理由:熱帯性下痢様腸疾患の害作用

▲哀螢廛船麥[シタグリプチン(ジャヌビア)、アログリプチン(ネシーナ)など]
適応:2型糖尿病
 避けるべき理由: アナフィラキシー、膵炎のような好ましくない有害作用プロフィル

デノスマブ (プラリア)
適応:骨粗しょう症
 避けるべき理由: 効果不十分、背痛・重症感染のようなつり合わない有害作用

2. 治療目的で処方される避けるべき医薬品
.瓮泪鵐船(メマリー)、ドネペジル(アリセプト) 
適応:認知症
 避けるべき理由: 効果がわずか、重篤な嘔吐、失神のようなつり合わない害作用

▲妊絅蹈セチン(シンバルタ)
適応:うつ病
 避けるべき理由: 心臓肝臓毒性の受け入れがたいリスク

NSAIDs (非ステロイド性抗炎症剤) [セレコキシブ(セレブレックス)、ジクロフェナク(ボルタレン)など]
適応:疼痛、炎症
 避けるべき理由: 心筋梗塞、皮膚反応のような受け入れがたい付加有害作用
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 残念ながら、日本では、リスクが便益を上回るこれらの「避けるべき医薬品」が医師により頻繁に処方され、薬剤師により調剤されている現状がある。頻発する薬害の問題に加えて、ディオバン事件や超高額薬剤問題を通じて、日本でもやっと医薬品の安全性と有効性のバランスやMRによる医薬品情報の偏りの問題に目が向けられるようになってきた。製薬企業から独立した医薬品情報の一層の発展・普及が望まれる。(T)