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日本製薬協が米国・欧州・国際製薬協とともに臨床試験論文出版についてゴーストライター禁止などの方針を表明

2010-09-17

(日本製薬協、米・欧・国際製薬協、共同声明、臨床試験論文の出版、ゴーストライターの禁止)

 2010年6月10日、日米欧製薬協と国際製薬協は「臨床試験結果の科学文献としての出版に関する共同の姿勢」の声明(※1)を発表した(和訳については※2)。
 それによれば、以下のような注目すべき内容が含まれている。
 例えば、「企業が依頼するすべての臨床試験において、その結果が臨床試験を依頼する者の医薬品にとって肯定的なものであるか否定的なものであるかにかかわらず、医学雑誌での論文公表を検討するべきである。すなわち、最低限として、すべての第形蟷邯海侶覯漫∧造咾忙邯海鯡笋錣紺絣愿に重要と判断される試験結果は、論文公表するための投稿をするべきである。これには開発が中止された治験薬の試験結果も含まれる。」として,最低限、ネガティブな結果を含むすべての第形蟷邯碍覯未鮑再瓢錣墨席姑表することを求めている。
 また、「企業が依頼する臨床試験の公表論文の著者資格及び謝辞は、医学雑誌編集者国際委員会統一投稿規定(ICMJE Uniform Requirements for Manuscripts)に準じていなければならない。特に、著者資格の要件として以下の3つの基準をすべて満たしていなければならない。
1.コンセプトとデザイン、もしくはデータ取得又はデータの解析と解釈に対する実質的貢献
2.論文の起草,又は重要な内容に対する重大な改訂
3.掲載されることになる版の最終承認」として、論文の著者に求められる要件の明確化(いわゆる「ゴーストライター」の禁止)している。

 国際製薬協の内藤晴夫会長(エーザイ)は、「すでにわれわれは2008年12月の共同声明(※3)で加盟企業に、着手した臨床試験を公開し、その結果の抄録をオンライン登録先に掲載するよう求めている。今回の新たな共同声明はそれらのアプローチの論理にかなった延長線上にあるもので、具体的に指示した臨床試験結果の論文投稿を求めたものである」と語っている(※4)。
 2010年4月の注目情報で、ゴーストライティングの禁止を表明している米国製薬協の新ガイドラインを紹介した。その際、「国際的な動きが強まっている中、米国製薬協が自主ガイドラインにゴーストライティング禁止を明記したことの、日本への影響が注視される」と記載した。それからわずか1か月あまり後に、日本の製薬協が加わったこれと同趣旨の共同声明が出されたことを喜びたい。
 しかし、この共同声明が出されたこと自体とその内容を、業界メディアを含む日本のメディアは伝えていないようである。重要な内容であり、積極的にこの事実を報道すべきであろう。    (T)