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企業の医師への支払い開示に関する連邦法案が米上院に再提出される

2009-05-14

(キーワード:支払い開示)

 「医師への支払いサンシャイン法案」(註1)が再び米国議会上院に提出された。2年前にも同様の法案が提出されたが、そのときは成立せずに終わっている。2008年秋、リリー社とメルク社が、米国医師に対する支払いを開示すると発表(※1、※2)、これに次いで、2009年2月最大手のファイザー社も米国医師に対する支払い開示を発表して(※3)、開示の動きが強まっている。
 JAMA2009年3月11日号、ピンクシート2009年3月16日号から紹介する。

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 この法案は、製薬企業や医療機器メーカー等に対し、年間100ドル(約1万円)を超える医師への支払いについて、米国保健省(HHS)への報告を義務付け、誰でも厚生省ホームページ上でその情報にアクセスできるという内容である(JAMA2009年3月11日号)。
 今回の法案は、州法が連邦法と重複する部分については連邦法が適用されるが、州法が連邦法より広い範囲の情報の開示を要求している場合には、当該州法の規定は無効とされないことを明らかにしている。
 各州の規制担当者は、サンシャイン法が成立した場合、企業等の医師に対する支払いがどのように変化するかに注目している。
 たとえば、今年3月6日に開催された全米情報公開サミットで、ニューヨーク州メディケイドのジム・シーハン監察長官は、「2009年のデータが公開されるとすると、前年はどれだけの額が支払われ、今年はなぜそれが止められたのか、という点に着目せざるを得ない」と語った。
 また、同じ場で、ミッチェル・ブラウン次席検事(ニュージャージー地区)は、支払い情報の開示について、連邦当局による文書提出命令を受けた場合には、企業は直ちに内部調査を開始すべきだと述べた。当局による調査の後手に回ったり、協力に消極的な態度を示したりすれば、企業に対する疑念を深めることになるからである。むしろ、調査開始前に自ら情報開示することが有益で、そのためには、企業自身が内部の情報を十分把握している必要があると説明している(ピンクシート2009年3月16日号)。   (EO)



註1 もともと、サンシャイン法とは、連邦・州の行政機関等で開かれる会議を公開することを義務づける法律のことであるが、ここでは、企業の医師への支払いを太陽の光のもとで明らかにする意味で使われている。