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大規模臨床試験の販売促進への恣意的利用がもたらすゆがみ

2007-06-20

(キーワード:企業主導型大規模臨床試験)

 桑島巌氏(東京都老人医療センター副院長)が「医学界新聞」2007年3月5日号掲載の「大規模臨床試験とその報道のあり方」において、大規模臨床試験のゆがんだ利用について批判、製薬企業、ジャーナリスト、専門医の責任が大きいことを指摘している。以下に企業主導型大規模臨床試験の問題点を指摘しているところを紹介するが、イレッサの不当なサブ解析利用などを考えると的を射た論議といえよう。
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 社運を賭けて実施した大規模臨床試験の結果、自社製品が対照薬やプラセボと同等あるいは劣るといった場合、企業のとる方策は、(1)試験に対する支援を途中で打ち切り、強引に中止に追い込む、(2)論文として発表させない、(3)統計を駆使した後ろ付け解析によって自社製品に有利な結論を探す、(4)二次エンドポイントの中から少しでも自社製品に有利なところを見つけ出し、その部分のみを派手に宣伝するなどである。