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「『名古屋市子宮頸がん予防接種調査 解析結果(速報)』に関する意見書」を提出

2015-12-17

薬害オンブズパースン会議は、2015年12月16日付で、「『名古屋市子宮頸がん予防接種調査 解析結果(速報)』に関する意見書」を名古屋市長に対して提出いたしました。
意見の概要は以下のとおりです。

<意見の概要>

1 本件調査は、規模の大きさ、幅広く体調変化を尋ねた調査項目、及び非接種者も対象とした点でこれまでになかった調査であり、実態調査としての意義は大きい。

2 しかし、実態調査であることの限界から、分析疫学の解析手法を適用して接種群と非接種群の統計学的有意性の検定を行い、因果関係を推論するには適さない。

3 にもかかわらず、本解析結果では、HPVワクチン接種後の症状に着目した実態分析を行っていない。一方で、個々の症状「あり」と「なし」について、接種群と非接種群を比較し、統計学的有意性の検定を行い、「ワクチン接種者に有意に症状がある人が多い項目は無かった」とする「結論」をまとめているが、この結論の信頼性は乏しく、これをもって、HPVワクチン接種と接種後症状の因果関係がないと結論づけることはできない。

4 本解析では年齢調整が行われているが、調整前は「症状あり」が接種群に有意に多い症状が4症状あったものが、調整後には一つもなくなり、逆に24症状中15症状で、「症状あり」の人が接種群に有意に少ないという結果となっている。ワクチン接種の影響がないのであれば差は現れないはずであるから、この結果は明らかに不自然であり、年齢調整の誤りを示している。

5 名古屋市には、今後以下のことが求められる。
(1) 本意見書で指摘した問題点をふまえ、引き続き、接種時期と発症の関係、現在の症状の有無・頻度、医療機関受診の有無、症状の影響の有無、症状の重層化などに着目した分析を行って接種後症状の実態を明らかにするとともに、それらについて接種者群と非接種者群の比較を試みるなど、様々な角度から徹底した分析を行うこと。

(2) 本件調査結果は、公的資金を用いて、市民の任意の協力により得られたデータなのだから、その性質は公共財産というべきものである。名古屋市には、本件調査の生データを公表し、民間の研究者が自由に研究に利用して、名古屋市の解析結果の検証、及びHPVワクチンの安全性についての多様な検討が行えるようにする責務がある。

                                                以上