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「医薬部外品の審査と安全対策に関する意見書」を提出

2014-05-22

2014年5月22日付で、薬害オンブズパースン会議は厚生労働大臣に対し、「医薬部外品の審査と安全対策に関する意見書」を提出しました。

医薬部外品については、茶のしずく石鹸による小麦アレルギー事件(平成23年)、カネボウ美白化粧品による白斑事件(平成25年)と、大規模な健康被害事件が相次いでいます。

上記2つの事件については、専ら製造販売業者の責任のみが問題視されています。
しかし、上記2つの事件の経過を検証してみると、厚労省が、医薬部外品に関する安全性審査や市販後安全対策を適切に講じていれば、その被害の発生や拡大を防止できたと考えられます。

医薬部外品については、従来医薬品とされた製品を医薬部外品に移行するなどの規制緩和が行われてきました。
しかし、近年、より高い効能を求める消費者の要求に応じて企業の開発競争も激化しており、医薬部外品とされてきた化粧品等においても、もはや「人体に対する作用が緩和」とは言えないものが製品化され、健康被害を惹起するリスクは高まっています。
上記2事件は、そのような現状を象徴するものとも言えます。

そこで当会議は、上記要望書において、厚労省に対し、医薬部外品に関する上記事件に対する責任を深く自覚すると同時に、

①承認審査の運用の厳格化
②製造販売業者の報告義務の対象拡大
③医薬関係者の有害事象報告の法的義務化

等医薬部外品をめぐる健康被害の再発防止に向けた実効性のある施策を早急に講ずることを要望しました。