活動状況

  1. ホーム
  2. 活動状況

「西友の登録販売者試験不正受験問題に関する緊急要望書」を提出

2012-11-14

 薬害オンブズパースン会議は、2012年11月14日、厚生労働大臣に対し、「西友の登録販売者試験不正受験問題に関する緊急要望書」を提出しました。

 2012年11月4日、大手スーパー西友が、登録販売者試験の受験に必要な実務経験のない大量の従業員に、業務内容や従事時間を偽った実務経験証明書を発行していた疑いがあることが報道されました。

 虚偽の実務経験証明書による登録販売者試験の不正受験は今回の報道以前にも多数報告されていましたが、これまで実効性のある対策が取られてきませんでした。そのため、当会議は本年10月25日、不正受験に対する法的制裁の強化等を内容とする「登録販売者試験受験資格に関する要望書」を提出したばかりでした。

 西友の事件に関し、三井厚生労働大臣がとった対応は、各都道府県への調査の指導にとどまっており、極めて不十分と言わざるを得ません。

 実務経験証明方法については、本年4月1日からタイムカード等の提出が義務付けられましたが、その時間、実際に薬剤師等の指導のもとで医薬品販売に従事していたかどうかを確認することは不可能です。

 また、登録販売者試験に合格したい受験者と、医薬品販売を展開・拡大したい医薬品販売業者の利害が一致する以上、今後も虚偽の実務経験証明書の発行が行われ、組織的な不正受験が行われる危険性は十分に予想されます。

 そこで、当会議は、改めて以下の3点を要望しました。

1 登録販売者試験の受験要件である実務経験に関する証明資料として、従事した業務内容や薬剤師の指導内容を記載した月毎の報告書を提出させるよう制度改正をすること

2 登録販売者試験の不正受験が行われた場合の法的制裁として、
  (1)不正受験者に対する将来5年間の受験資格停止、
  (2)不正な実務経験(見込)証明を行った医薬品販売業者に対する将来5年間の実務経験証明禁止を内容とする制度改正をすること

3 各都道府県に対し、速やかに、(1)過去の実務経験証明に西友と同様の不正が存在したか、(2)医薬品販売業者の実務経験証明の実態がいかなるものかについて調査を実施し、今年度中にその調査結果を公表するよう指導すること