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 2014年5月29日、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会、薬害対策弁
護士連絡会、日本消費者連盟及び当会議の主催で、院内集会「子宮頸がん
ワクチン・聞いて下さい! 被害者の声」を開催しました。参加者200名を
超える盛会となり、関心の高まりを感じる集会となりました。

 現在、定期接種の積極勧奨が中止されているHPVワクチン(子宮頸がん
ワクチン)ですが、厚生労働省の審議会では、積極勧奨再開に向けた議論が
なされています。
 すなわち、接種後に発生している広範な疼痛や運動障害といった副反応に
ついて、接種の際の針を刺した疼痛の刺激や不安が引き起こした「心身の反
応」であって、ワクチンの成分が原因ではないと結論づけようとしています。
 しかし、審議会においては被害者のヒアリングは行われず、被害実態の十
分な調査も行われていません。被害実態が把握されなければ、その原因を突き止めることはできませんし、被害の拡大を止めることもできません。被害について、審議会の委員に、医療関係者に、そして社会に知ってもらうことが不可欠です。

 現在、当会議と薬害弁連は、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会に協力
し、被害者の聴き取り調査を実施しています。集会では、その中間報告を行
いました。
 被害者の少女たちは、全身の激しい痛み、痙攣や不随意運動などの神経症状、脱力や麻痺、歩行障害、記憶障害や計算障害などの高次脳機能障害、睡眠障害、その他様々な身体症状に長期間苦しんでいます。中には、髄液検査の結果、辺縁系脳炎との診断がついている方や、視野欠損の方などもおり、審議会が結論づけた「心身の反応」では到底説明がつかない被害が明らかとなっています。
 また、被害者の多くは、このワクチンの危険性を十分知らないまま、「3回受けなければ効果がない」、「必ず受けてください」といった説明文書に従って、症状があっても接種を継続していたこともわかりました。

 集会では、被害者のお母さん達やご本人が、被害の実情を訴えました。症
状の悲惨さはもちろんのこと、原因がわからないために医療機関で精神科に回されたり、詐病扱いされたりするなど、医療機関の無理解や冷酷な対応も明らかとなりました。
 被害者の声を聞かないまま、定期接種の積極勧奨を再開することは絶対に
許されません。当会議のホームページには、院内集会で公表した「HPVワク
チン(子宮頸がんワクチン)副反応被害報告集」を掲載しています。是非、被
害者の生の声をご一読ください。

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