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タミフルの小児への効果がないこと、予防効果もないこと、1歳未満に使わないで、とのメーカーからの警告の意味について調べていたところ、タミフルを服用後、幼児が何人も睡眠中に突然死しているとの論文があることがわかり、『薬のチェックは命のチェック』やTIP誌に記事を書きました。その後、異常行動後事故死した中高生が2人と睡眠中に突然死した2歳の子の遺族から相談を受けたので、意見書を書くとともに11月12日、津市で開かれた小児感染症学会で発表しました。大きな反響がありましたが、権威筋の専門家は熱のため、あるいは他の薬のせいではなどといっています。また、「インフルエンザは風邪じゃない」「鳥インフルエンザから新型インフルエンザで65万人が死亡するかも」というインフルエンザ恐怖心をあおるような情報が流されています。どうすればよいのか、考えてみましょう。
突然死は動物実験で確認済み
突然死とタミフルの服用とに「十分関連がある」と考えた理由は、以下のとおりです。
1. インフルエンザ脳症は、いくら急でも死亡までに半日から1日はかかるが、10分から1時間くらいで突然死し、これまでの脳症と全く異なる新型である。
2. 幼児用シロップが2002年7月に発売され、その冬から新型脳症が報告され始めた。
3. 動物実験では1回投与後10分〜4時間後に死亡。ヒトでも6人中6人とも1回目のタミフル服用2時間〜数時間以内に睡眠中あるいは呼吸異常で死亡しているのでそっくりであり、その意味で、動物実験で再現されているといえる。
4. ラットの死亡は、脳内に大量のタミフル(成長ラットの3000倍)が移行し、呼吸が止まる結果であり、ヒト換算で、たかだか20倍超〜40倍程。この程度の違いなら、個人差を考えればヒトでも起こりうる。
5. 成熟していても、インフルエンザに罹ればタミフルが脳内に移行しやすくなるし、タミフル自体が脳圧を亢進することがある。
異常行動と呼吸抑制は同じ脳機能抑制作用の異なる局面
 アルコールや睡眠剤鎮静剤、麻酔剤などは、ヒトによっては異常に興奮し暴れたりするけれども、さらに大量使えば呼吸が止まって死にます。だからタミフルで起きる一見異なるように見える異常行動と睡眠中の突然死も、同じ薬理(毒性)作用の異なる局面をみているにすぎません、
熱や、他の薬でも起きる、と専門家が言いますが、熱せん妄は高熱時にしか起こらないのに、タミフルの場合、熱が下がってきた時に異常講堂を起こしている例が多いのです。また、14歳の子は、タミフルしか飲んでいません。関連を否定する根拠はありません。
インフルエンザは薬を使わなければ何も怖くないふつうの風邪です。インフルエンザやかぜにかかれば、ともかく暖かくして体を休めましょう。
詳しくは『TIP誌』2005年2月号、『薬のチェックは命のチェック』12号改訂増補版)。参考:『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No49:2005.3.1(http://npojip.org)その後にも続々と同じようなことを経験したとのお便りが寄せられています。もしおなじようなことを経験された方はご一方ください。

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