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 ベロテックを使用していて亡くなった患者さん1名の遺族が医薬品機構の医薬品副作用被害救済制度の基金申請をしました(この誌面が届く頃にはあと4名が申請している予定です)。
 医薬品機構の救済制度は、中央薬事審議会の審査で、「医薬品の副作用によって健康被害を受けた。」と認定された場合に一定の金銭給付が受けられる制度です。
 薬害オンブズパースン会議では、ベロテックに関し、一昨年以来厚生省やベーリンガーインゲルハイム社に対する申入等と平行して被害実態の調査を実施しました。そして、寄せられた被害情報について、さらにご遺族から詳細な聴取りをし、その内容をつぶさに検討したところ、ベロテックによる心臓死が強く疑われる症例が相当数見られました。そこで、今回、そのような症例の中で、遺族が申請を望む方について医薬品機構への申請をするに至ったものです。
 申請で中心となる論点は、ベロテックの使用と死亡との間に因果関係が認められるのか、当該患者さんがベロテックをどのような状況で使用していたか、という点にあります。

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