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 全国4地裁で争われているHPVワクチン薬害訴訟では、2024年1月22日の福岡訴訟を皮切りに、訴訟のハイライトである原告本人尋問が始まりました。続く2月21日の東京訴訟では、これまで匿名原告として活動してきた東京原告56番の倉上万莉佳さんが、実名を公表して本人尋問に臨みました。

 倉上さんは、小学校6年生の時にサーバリックスを3回接種。その後、月経不順、めまい、倦怠感、記憶力低下など様々な症状が現れました。大学に進学し管理栄養士になりたいという目標をもって高校に進学しましたが、高校2年生の夏に症状が悪化。重度の倦怠感のため通学出来なくなり、大学受験も断念せざるを得ませんでした。25歳となったいまでも、前記の症状や睡眠障害といった症状が続いて就労の障害となっており、現在は1日2時間週5日の出勤を目標に障害者就労支援の作業所に勤務していますが、非常に疲れやすく連日の勤務が難しいため目標は実現出来ていないといいます。

 最後に、倉上さんは、自らの被害を夢に向かう手足をもがれた思いであると話すとともに、自分だけではなく家族もこの薬害の被害者であり、家族の笑顔が消えていくのを見るのが最も辛かったと訴え、自分と家族の長く深い悲しみを、もっとたくさんの人に、もっとよく知ってもらうことで、こうした薬害の被害の繰り返しを終わらせたい、と実名公表を決意した思いを語りました。

 原告本人尋問は、引き続き各地裁で下記のスケジュールで行われます。また、その後被告側専門家証人の尋問を挟んで、2025年後半に再度原告本人尋問が行われる予定です。

 倉上さんを始め、尋問に臨んだ原告のみなさんが、その被害の実情と、この裁判に臨んだ思いを、自分の言葉で訴えています。ぜひ、傍聴にお越し頂き、原告の生の声に耳を傾けて下さい。

・4月17日 福岡地裁
・5月15日 東京地裁
・5月31日 名古屋地裁
・6月 6日 大阪地裁
・7月10日 福岡地裁
・8月 7日 東京地裁
・8月22日 名古屋地裁
・9月19日 大阪地裁

※東京地裁・大阪地裁は10時〜17時で各回3名。名古屋地裁・福岡地裁は13時15分〜17時で各回2名。時間は変更される場合もあり、また傍聴には抽選参加が必要となりますので、事前に弁護団のウェブサイトで当日スケジュールをご確認下さい。

https://www.hpv-yakugai.net/

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