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動画共有プラットフォームYou Tubeがおかしい。

 HPVワクチンの副反応被害者の話を聞く学習会や講演会の動画をアップすると削除されるのです。2018年に当会議が開催した国際シンポジウムの動画も、削除されていることが分かりました。

 これはYou Tubeのコミュニティガイドラインによるものと思われます。ガイドラインでは、スパムと欺瞞行為、暴力的なコンテンツ等と並んで、誤った情報を制限するとしていますが、この中の「医学的に誤った情報」というカテゴリーに該当すると判断されたのではないかと推察します。

 では、何をもって誤ったというのか。ガイドラインの説明によると「医学的に誤った情報とは、特定の健康状態や物質に関して地域の公衆衛生機関(LHA)や世界保健機関(WHO)が発信するガイダンスと矛盾する情報のことです。」とあります。要するに、各国の規制当局やWHOは正しい、それと矛盾する見解は誤っており有害だから配信を認めないという考え方です。

 薬害の歴史を考えたときに、この考え方がいかに愚かであるかということは、すぐにご理解いただけるものと思います。所詮私的なサイトだから、国ではないから、どんなポリシーをもって運用しても自由などとは言えません。You Tubeはもはや社会的なインフラのひとつともいえ、公共性をもった言論の場なのです。その意味では、国やWHOの考えに反する言論は削除するという対応は、国家による言論統制と同様の、影響力という点ではそれ以上といってもよい弊害を生みます。憲法的な視点から検討することも必要であると思います。今後、研究して問題提起をしていきたいと考えています。

 さて、皆様へのご報告が大変遅くなりましたが、昨年はメンバーの任期の切り替えの年で、服部功志弁護士が退任し、新しいメンバーが加わりました。薬害肝炎訴訟の弁護団メンバーで、薬害再発防止の問題にも造詣の深い田辺保雄弁護士です。頼もしい新メンバーです。

 薬害オンブズパースンも1997年の発足から28年目を迎えます。メンバー一同、初心を忘れず、引き続き薬害防止に邁進していきたいと思います。引き続きご支援をお願い致します。

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