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 私たちは、2018年11月3日、千葉県流山市にある江戸川大学の学園祭「駒木祭」で、HPVワクチン薬害訴訟の原告たちと、ほぼ同世代の学生たちとが直接交流する企画を実施しました。 

「被害者とともにHPVワクチン薬害を考える」と題した企画には、江戸川大学の学生や学園祭を訪れた方々をあわせて110人が参加、この裁判の基本的な解説の後、東京、神奈川、千葉、山梨、北関東の各地から参加してくださった原告5人が、それぞれの体験を発表しました。

 このうち東京都の山田梨奈さんは「一番つらかったのは、周囲の人たちやお医者さんからこの症状を理解してもらえなかったり心無い言葉をかけられたりしたことでした。『娘さんの演技だと思わないの』『痛いと言えばみんなが見てくれるからいいね』と言われました。でも、これが演技なら私はきっと将来の夢だった女優に絶対なれるはずと思いました。悲しかったし、悔しかったです」と話し、「この薬害のことを若い世代の人も知ってください」と訴えました。

 その後、5つのグループに分かれて、原告・家族と学生・参加者とが対話を行いました。山梨県の望月瑠菜さんを囲むグループでは、たまたまこの日学園祭を訪れて企画に参加した女子高校生が「何年か前に私もこのワクチンを受けます?と聞かれたことを思い出しました。その時は、怖いと思って受けませんでしたが、皆さんの話を聞いていてびっくりしたのは、お医者さんなのに患者の言うことを理解してくれない人がいるということです。やっぱりこの問題は人に伝えていかなければならないものだと感じました。実際に被害者の方と会って、話を聞けて良かった」と話してくれました。

 当日は秋のおだやかな好天に恵まれました。参加してくれた原告と家族の皆さんも、交流会の前後に、模擬店のうどんや焼き鳥などを食べたりして、学園祭の雰囲気を楽しんでくれたようです。私はもうすぐ大学を卒業しますが、就職してからも原告の皆さんを支援していきたいと思っています。

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