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「心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版)」を作成したメンバー11名全員が、心房細動治療に用いる新規経口凝固剤(DOACまたはNOAC)の製造・販売企業5社から講演料等の金銭を受領し、その合計額が、2014年1年間で1億1400万円に達していたという利益相反問題について報じた本紙52号の続報です。

 当会議が提出した公開質問書に対し、製造・販売企業5社及びガイドラインを作成した関係3学会のすべてから回答書を受領しました。
 当会議が利益相反のさらなる開示を求めたことに対する各企業からの回答は、日本製薬工業協会の作成する「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」に則り、利益相反関係を公開しているというものでした。しかし、そう回答した企業のうち2社については、情報の公開期間が1年と限定されており、過去の情報の確認が不可能となっています。

 そこで、当会議は、日本製薬工業協会に対して、透明性ガイドラインによる情報開示について、公開期間の限定を行っている各会員会社に対し、限定を外すよう指導することを求め、要望書を提出しました。
 一方、当会議が診療ガイドライン策定に関与するメンバーの利益相反を厳格に管理し、受領金額によって参加を制限すべきだと指摘したことに対する3学会からの回答は、日本医学会が策定を進めている「診療ガイドライン策定参加資格基準ガイダンス」の策定を待って適切に対応するというものでした。

 そこで、当会議は、日本医学会に対して、診療ガイドラインの策定参加基準について、.イドライン策定開始前3年間の間に、関係する医薬品の関連企業から年間50万円を超える金銭授受のないこと、∈定期間中及び策定期間後少なくとも1年の間は関連企業からの金銭授受は申告の対象とし、それを公開すること、4慙△垢覦緻品の承認等に密接に関与した者は、参加資格を有しないこと、ぅイドラインには、利益相反関係にある企業名のみならず、受領した金銭の具体的金額を記載すること、などを定めることを求める内容の要望書を提出しました。

 日本医学会が策定を進めているガイダンスは、今後の診療ガイドライン策定の際に大きな影響力を持つと考えられるため、策定過程及びその内容について今後も注視していきたいと思います。

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