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 薬害根絶デーが今年も8月24日に行なわれました。薬害根絶デーは,薬害エイズ事件の反省のもと,1999年に厚労省の中庭に「誓いの碑」が建立されたことをきっかけに,毎年8月24日に全国の薬害被害者,弁護士,支援者が集まり行動する企画です。第1回の薬害根絶デー(2000年)では,当時大学生の青年が薬害肝炎の被害を訴えたことで,薬害肝炎弁護団(前身の研究会)結成,訴訟提起のきっかけとなりました。
 今年は,第11回目,当日は,猛暑の中,約2〜300人の人が参加し,例年以上の盛り上がりを見せました。リレートークでは,午前中の文部科学省の交渉を終えた薬被連(全国薬害被害者団体連絡協議会)のメンバーをはじめとした多くの薬害被害者,支援者が次々と被害,支援をアピールしました。その後,薬被連が「誓いの碑」前で長妻厚労大臣(当時)に要望書を手渡す場面をみんなで見守りました。長妻厚労大臣も薬害根絶に向けた決意を述べました(その後,大臣は交代となりましたが,その決意は引き継がれて欲しいものです。)。その後,霞ヶ関近辺でパレードをし,道行く人や建物の中で仕事をしている人たちに,薬害が今も繰り返され続けていることを訴えました。
 集会では,薬害肝炎訴訟の原告の坂田一江さんから薬害肝炎検証会議および研究班の報告があり,また,各地の医療従事者から各地の医療現場での薬害根絶に向けた取り組みが紹介されました。そして,ミニコンサートをはさんで,7月に西日本訴訟が結審し,翌25日に東日本訴訟が結審を迎える薬害イレッサ訴訟からは,弁護団の津田二郎弁護士がパワーポイントを使って薬害イレッサで何が起きているのかを分かりやすく解説をし,支援を訴えました。
 最後は,マリオン前で街頭宣伝をし,懇親会で懇親を深めました。薬害が根絶されるまで,薬害根絶デーは続けていきたいと思います。今年参加した方もそうでない人も,1日薬害を考え,行動する日として,来年は是非ご参加下さい。

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