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 EVAHEART(エヴァハート)は植込み型の補助人工心臓で、東京女子医科大学心臓血管外科山嵜健二准教授が考案し、同大学、早稲田大学、東京大学、螢汽鵐瓮妊カル技術研究所とで協同開発されたものです。2005年5月から2008年4月までの間に18症例に対する臨床試験(うち15例が治験)が実施され、現在、サンメディカルが製造販売承認申請を行い、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)において審査中のようです。しかし、この臨床試験には、有害事象(高頻度の死亡)や利益相反の問題があると思われることから、2009年3月10日、厚生労働省医薬食品局審査管理課へ要望書を提出しました。
(要望1)エヴァハートの開発と治験の各担当者や担当機関相互の利益相反関係を調査した上で、治験が適正に実施されているか否か、及びその結果の客観性・正確性につき厚生労働省内に調査委員会を設置して調査すること。
 山嵜准教授とサンメディカルの代表者が血族であること、臨床試験18例のうち8例(44%)が山嵜准教授の所属する東京女子医科大学で実施されていること、埼玉医科大学の治験責任医師であった教授が東京大学へ転任した後、同教授の所属する寄付講座へサンメディカルが寄付を行っていることなど、開発者であり治験依頼者であるサンメディカルと治験担当者や治験実施機関との間には利益相反関係が存在するか、その疑いがあります。利益相反が存在する場合は、臨床試験における有害事象の評価にバイアスがかかっている可能性があり、利益相反関係について被験者への説明がなされていなければ倫理原則違反ともなります。
(要望2)機器自体の安全性、とりわけ医療事故の疑いのある東京女子医科大学と国立循環器病センターの各1例を含めた有害事象5例の死亡例について調査すること。
 臨床試験実施総数18例のうち5例も死亡(有害事象)に至っており、機器自体の安全性に問題がある可能性があります。また、国立循環器病センターの1例と東京女子医科大学の1例は、近時の報道によれば医療事故の疑いがあります。
(要望3)上記1、2の調査結果を公表するとともに、厚生労働省において公開検討を行い、承認審査に反映させること。
 本治験結果の評価にあたっては、開発と治験の各担当者や担当機関相互の利益相反関係を調査することは必須ですが、PMDAは、前身である医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構からエヴァハートの開発に対して融資(1999年から2003年)を行っており、適切に調査をなしうるか疑問があります。
 そこで、厚生労働省に調査委員会を設置して調査を行い、調査結果を公表のうえ、公開で検討を行い、その結果を審査に反映するよう求めました。

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